冬になると頭を悩ませるのが、
窓にできる結露問題!!
朝起きると窓一面にびっしりと水滴がついています。
本当は毎朝きれいにこの水滴を取り除いてあげるといいのだろうけど、忙しい朝になかなかそんな余裕はありません。
だからと言ってそのまま放置しておくとカビが生えてきます。
窓にこんな結露対策をしていませんか?
《窓の結露対策例》
・窓に断熱材を貼る
・食器用洗剤水で窓を拭く
これらの結露対策はよく見かけますが、
実はその方法は、家にとって危険なことなんです!!
そこで今回は、
正しい窓の結露対策
についてまとめました。
この方法なら、毎朝窓からしたったり落ちる水滴と戦わなくてよくなりますよ!
目次(読みたいところに移動)
窓の結露対策のポイントは
その原理を知ることが、
結露問題を解決するヒントとなります。
窓に結露ができる原理
私は理科教員なので、結露の原理を説明するには『飽和水蒸気量』や『露点』といった言葉を使いたくなりますが、ここでは分かりやすくイメージだけつかみ取ってください。
冬になると窓ガラスに結露ができる原因は家の中と外の気温差です!!
水蒸気の性質
・温度が高い空間ほどたくさんの水蒸気を含むことができる。
・温度が低い空間は少しの水蒸気しか含めないので、余分な分が水滴となって表れる。
つまり、
生活水蒸気をたくさん含んだ暖かい空気が窓の近くで冷やされる
⇒温度が低くなって追い出された水蒸気が、水滴(水)となって窓に付着する

(画像引用元:旭化成)
この原理から考えると・・・
窓の結露を防ぐには
・気温差を少なくする
・部屋の湿度をさげる
この二つが結露対策のポイントとなります!!
結露には2種類のタイプがある
一言に結露と言っても、
実は2種類のタイプがあるのです。
結露の種類
・表面結露
・内部結露
表面結露とは
サッシや玄関ドア、壁、天井などの表面に張り付く結露のこと
※カビやダニの原因となるが、目に見える結露なので対策がしやすい。
内部結露とは
木材や断熱材など家の内部で発生する結露のこと
※気が付かないところで起きているので、放置しておくと家を腐らせる原因となる厄介な結露。
表面結露に関しては、拭いてあげれば解決するのであまり深刻ではありません。
ですが、内部結露に関しては、
放っておくといつの間にか家の一部が腐っていたなんて恐ろしいことにもなりかねないです。
結露しやすい場所は
結露ができる原因は温度差なので、
気温が低いところが結露します。
窓や窓のサッシなどが代表的ですが、あまり使っていない部屋なども注意が必要です。
2階のクローゼットなど、普段暖房をかけない部屋にも結露ができやすいです。
特に北側の部屋の隅などには結露ができやすく、気が付かずにそのまま放置しているとカビが生えたりして衛生的にもよくないです。
我が家では、クローゼットも定期的に除湿しています。

結露をそのままにしておくとどうなる
窓ガラスについた水滴などは直接的に害を与えるものではありませんが、その水滴が垂れてクロスについたりカーテンについたりすると、そこからカビが生えてきます。
カビなら目に見えるので早めに気が付いて対処できますが、
クローゼット奥の壁紙などが結露した場合は、知らず知らずのうちにダニが繁殖しているなどといった恐ろしいことも起きてきます。
また、内部結露では断熱材や木材がカビたり腐ったりして、
家の耐久性にも影響してきます。
窓の結露対策法
以上を踏まえて、
窓の結露対策法についてみていきましょう。
《結露を防ぐには》
・気温差を少なくする
・部屋の湿度をさげる
この二つが結露対策のポイントとなります!!
ですが、
目に見える表面結露を減らすことに必死になりすぎると、
実は内部結露が増えて木材や断熱材が腐らせてしまう!!
なんてことにもなりかねません!!
そうならないために、
ここからは正しい結露対策について紹介します。
おすすめしない結露対策
窓に断熱材を貼る
最近はプチプチなどの断熱材のようなものを窓に貼り付けて結露を防ぐアイテムが売られています。
↓結露防止シート
↓かわいい柄もあります♪
これは、断熱材を貼り付けることで窓の温度が下がるのを防ぎ、結露を発生しにくくするものです。
窓にできる結露は減るが、部屋の中の水蒸気量は変わっていないので、
その分他の場所で結露が発生します。
サッシに吸水テープを貼る
100均などに、結露の水滴を吸い取る吸水テープなどが売られています。
貼っておくだけで水滴を吸い取ってくれる優れもの。
我が家でも使ったことがあります。
いつも濡れた状態でそこからカビが生えてきてしまいました!!
窓用ヒーターを設置する
窓の近くに設置して、窓付近の空気を暖める装置です。
↓窓用ヒーター
これも、温度差を少なくして結露の発生を防ぐものです。
こちらにもデメリットが!
《ヒーターのデメリット》
◎窓にできる結露は減るが、部屋の中の水蒸気量は変わっていないので、その分他の場所で結露が発生する
◎ずっとつけておかなければいけないので電気代が高い
◎装置が高いので、初期費用が高い
食器用洗剤水で窓を拭く
食器用洗剤を混ぜた水で窓を拭くと、結露ができにくくなります。
これは、洗剤には水をはじく効果があるので、窓に水滴がつきにくくなるからです。
ですがこちらも、窓にできる結露は減るが、部屋の中の水蒸気量は変わっていないので、その分他の場所で結露が発生します。
二重窓にする
これはコストがかかるので難しいかもしれませんが、窓の結露対策としては一番効果があります。
二重窓まではできなくても、ペアガラスにするだけでも効果はあります。
ですが、窓に結露ができなくなっても、
その分どこかで結露を起こしているのかもしれません。
部屋の中の水蒸気量は減っていない
ここで紹介した方法は、どれも窓の結露を防ぐことはできるのですが、
室内の水蒸気量は変わりません。
なので、その分家の内部で結露が増え、木材や断熱材を腐らせる原因となってしまいます。
家にとっても負担のない結露対策をするには、水蒸気量を減らすことが重要なのです。
正しい結露対策法
《結露を防ぐ最大のポイント》
室内の水蒸気の量を減らす
⇒家全体の結露も減る
室内の換気をする
室内の水蒸気を減らすのに効果的なのは換気です。
◎料理をするときは必ず換気扇をつける
◎お風呂の換気扇は朝まで回しておく
◎寝る前に、換気扇から一番遠い窓を少し開け、換気扇を5分ほど回す
⇒生活水蒸気を大幅に減らすことができます
暖房器具を使い分ける
暖房器具には開放型と非開放型の2種類があります。
《暖房器具の種類》
開放型・・・石油ストーブ・ガスストーブ・石油ファンヒータ・ガスファンヒータ
※これらの暖房は燃焼の際に大量の水蒸気を発生させるため、部屋を暖めるたびに部屋の湿度がぐっと上がります。
非開放型・・・床暖房、エアコンなど電気式の暖房器具
※開放型とは違い、水蒸気が発生しにくいタイプの暖房です。
特に最近の高気密の住宅では、開放型の暖房器具を使うと一気に部屋の中に水蒸気が充満してしまうので、できれば控えた方がいいですね。
少し電気代は高くなりますが、水蒸気量を増やさないためには、エアコンの暖房を使いましょう。
除湿する
部屋の中の生活水蒸気を減らすために、除湿は効果的です。
◎除湿器をかける
◎窓付近に除湿剤を置いたりする
のも効果的です。
乾燥する地域では加湿器が使われますが、加湿しすぎも結露の原因となるので、湿度計を見ながら適切な湿度管理をしていくといいですね。
水切りワイパーや雑巾で水滴を除去する
一番原始的な方法ですが、窓にできた水滴をワイパーや雑巾で拭き取ることは、実は家にとっては一番いいことなのです。
目に見える窓ガラスで結露を起こさせて、
でてきた水分を取り除く
⇒内部結露(木材や断熱材にできる結露)がその分減る
⇒家が長持ちする
つまり、
結露を根本的に解決するためには、
室内の水蒸気量を減らすことが大切!!
我が家で実践している窓の結露対策法
では、具体的にどんなふうに窓の結露を防いでいるか、写真付きで紹介します。
ポイントは、
窓の結露を無理やり防ぐのではなく、
部屋全体の水蒸気量を減らすことです。
窓の結露対策の手順
①部屋の中の水蒸気を減らす
《水蒸気を減らす工夫》
・室内干しはしない
・料理するときはしっかり換気する
・お風呂の換気扇は朝までつけておく
・寝る前に部屋の中を換気する
(換気扇から一番遠い窓を少し開けて、換気扇を3分ほどつける)
・なるべくファンヒーターを使わずにエアコンにする
②湿度を下げる
窓際に除湿剤を置いて、湿度を下げる

あまりに水滴がひどいときだけワイパーで水滴をとります。

見えない部分で結露して家が傷むよりは、
簡単に対処できる窓ガラスで結露させた方が家にとっては負担が少ないですよ。
結露によるカビの予防
①カーテンなどが水滴のついた窓に接触しないようにする
カビやすい布製品は近くに置かないようにしてください。
②結露ができやすい窓下のサッシにマイクロファイバータオルをおく
窓から垂れた水滴が、カーテンやクロスについてかびるのを防げます。

マイクロファイバータオルは吸水力が優れているので、たくさん水滴を吸収してクロスがかびるのを防いでくれます。
乾きも早いので、そのまま置いておけば日中には乾いてしまいます。
※100均のタオルなので、気軽に交換できます
③パストリーゼを染み込ませたペーパータオルなどで窓やクロスを拭く
2週間に1度くらい拭くと、カビが生えにくくなります。
特に窓のコーキング部分がカビやすいので、念入りに除菌しましょう。
【まとめ】窓の結露対策法
結露対策で一番重要なのは
室内の水蒸気量を減らすこと!!
水蒸気の量が変わらないのなら、
いくら窓に結露させないようにしても、
その分見えないところで結露は起きています。
どこかで内部結露が起きています。
内部結露は
・カビやダニが発生する
・木材や断熱材がかびる
なので、
↓正しいダニ対策法はこちらから

↓そんな悩みの解決法はこちら


